「老後2000万円問題」に始まり、「貯蓄から投資へ」という国を挙げた大号令。
そして2024年から始まった新NISAフィーバー。
もはや日本中が「投資しないヤツはヤバい」という空気に包まれている…かと思いきや!
「いやいや、投資とかよくわかんないし、怖くない?」
「コツコツ貯めたお金が減るなんて、考えただけで夜も眠れない…」
そんな声が、ネットの世界で静かな、しかし確実な広がりを見せているのです。
彼らこそ、この投資全盛時代にあえて「現金最強」を貫く貯金オンリー族。
彼らの主張に対し、「いやいや、今の時代に貯金だけはもっとヤバいって!」と警鐘を鳴らす投資推進派。
今、ネットの世界ではこの両者による、熱く、激しく、そしてちょっぴり面白い「マネーバトル」が日夜繰り広げられています。
今回は、そんなリアルすぎるお金をめぐる大論争を、面白おかしく徹底解説!
「だって怖いんだもん!」現金こそ正義!?
なぜ彼らは、この投資ブームの波に乗らないのでしょうか?
ネット上の声から見えてきた、その深くてちょっぴり切実な理由を覗いてみましょう。
「元本割れ」という言葉の破壊力、ハンパない
貯金オンリー族が最も恐れる言葉、それが「元本割れ」。
汗水たらして、ランチを500円に抑え、欲しい服も我慢してコツコツ貯めた大切なお金が、ある日突然、減っているかもしれない…
考えただけで心臓がキュッとなりますよね。
ネットの世界では、手数料ですらもったいないと感じる性格だから投資で失敗したら立ち直れない、あるいは、お金が増えなくてもいいからマイナスになるのだけは絶対に避けたい、といった悲痛な叫びが溢れています。
投資推進派からすれば「長期的に見ればプラスになる可能性が高い」と言われるかもしれません。
しかし、貯金オンリー族にとって、たとえ一時的であっても「通帳の数字が減る」という事実は、耐え難いストレスなのです。
その心理、痛いほどわかります。
NISA?iDeCo?…とりあえず、よくわからない!
投資の世界は、カタカナとアルファベットのオンパレード。
「NISA」「iDeCo」「インデックスファンド」「ポートフォolio」…
まるで難解な呪文のようで、勉強しようと思っただけで知恵熱が出そう、という人も少なくありません。
「投資のやり方が全然わからないから、まずは貯金を頑張っている」といった声や、「自分は頭が良くないから、下手に手を出して損をしたくない」と、ある意味で非常にクレバーかつ正直な意見も多数見られます。
中には、「NISAとiDeCoをやってはいるけど、これって投資なの?」と、もはや哲学的な問いを投げかける猛者まで出現し、ネットの世界は一時騒然となりました。
「勉強する暇がない」という声に対して、「ネット見てる暇はあるのに?」という鋭いツッコミも入りますが、「頭を使わずに楽しめる娯楽と、頭を使わなきゃいけない勉強は別物!」というのが彼らの本音なのでしょう。
投資って、結局ギャンブルでしょ?根強い不信感
バブル崩壊やリーマンショック。
過去の経済危機は、多くの人々の心に「投資=怖いもの、ギャンブル」というイメージを深く刻み付けました。
「一夜にして全財産を失ってしまうのではないか」という恐怖や、「誰かが儲かる裏では誰かが損をしているはずだ」といった、投資に対する根深い不信感がうかがえます。
たとえ投資推進派が「それは投機と投資を混同している」と説いても、一度染み付いたイメージを払拭するのは容易ではありません。
それならば、確実に「減らない」安心感のある貯金を選ぶ。
それは、リスクを極限まで避けたいと願う、堅実な人々の自己防衛術なのかもしれません。
あなたの貯金、静かに溶けてますよ?投資推進派の警鐘
一方、そんな貯金オンリー族に「待った!」をかけるのが投資推進派です。
彼らの主張は、時に厳しく、時に上から目線に聞こえるかもしれませんが、その根底には「このままじゃマズい!」という切実な危機感があるようです。
最強の敵「インフレ」の存在を忘れるな!
投資推進派が最も強く訴えるのが「インフレリスク」です。
彼らの主張はシンプル。
「銀行に預けているだけだと、お金の『価値』がどんどん目減りしていくよ!」
例えば、30年前に100円で買えたジュースが、今では150円になっていますよね。
これは、モノの値段が上がったと同時に、「円」というお金の価値が下がったことを意味します。
ネットの世界でも、「今の300万円は、将来100万円くらいの価値しかなくなるかもしれない」といった鋭い指摘や、「貯金の額面は減らないけれど、そのお金で買えるモノの量は確実に減っている」という本質を突く意見が飛び交います。
つまり、通帳の数字は同じでも、そのお金で買えるモノが少なくなっていく。
これこそが、貯金だけが抱える最大のリスクだと彼らは主張するのです。
国が「やれ」って言ってるのに…謎の投資アレルギー
新NISAの拡充など、国がここまで「投資してください!」と旗を振っているのに、なぜやらないのか?
投資推進派には、それが不思議でならないようです。
「国がここまで推奨しているのだから、やらない方が少数派だろう」と考える声や、「投資アレルギーの人は、一夜で財産を失うという極端なイメージに囚われすぎている」といった冷静な分析も見られます。
彼らから見れば、貯金オンリー族は、せっかくの「税金がお得になる」というボーナスステージを自ら放棄している”もったいない人”に映るのかもしれません。
しかし、この「国が勧めているから怪しい」と感じる層も一定数存在し、「国民のタンス預金を吐き出させる政策にしか思えない」という陰謀論めいた意見も。
このすれ違いが、議論をさらに白熱させています。
なぜか勃発するマウント合戦の謎
興味深いのは、投資推進派の中には、なぜか貯金オンリー族に対して攻撃的になる人がいることです。
ネットサーフィンをする時間はあるのに勉強する時間はないのか、といった少しトゲのある言葉が投げかけられることもしばしば。
これには貯金オンリー族も、「なぜ投資をしていないというだけで、上から目線で言われなければならないのか」「結局はマウンティングしたいだけでしょ!」と応戦します。
この現象については、「自分が始めた途端に、まだやっていない人を攻撃したくなる心理と同じだ」という、脱毛や歯の矯正を例に出した秀逸な分析も登場しました。
善意のアドバイスなのか、自己肯定感を満たしたいだけなのか…。
お金の話は、人の心の奥底を映し出す鏡のようです。
カオス!白熱する議論の脇で生まれた名言・迷言たち
メインの論争が盛り上がる一方で、その周辺では実に多様で人間味あふれる声が生まれ、議論に彩りを添えていました。
中でも特に多くの共感を集めたのが、「そもそも投資も貯金もできていない」という魂の叫びです。
日々の生活で精一杯だというストレートな告白に、多くの人が我がことのように頷きました。
また、本人は貯金の延長くらいの気持ちだったのか、「NISAとiDeCoはしているが、これが投資にあたるのか?」という天然な質問が飛び出し、ネット中から「それは立派な投資ですよ!」と温かいツッコミが殺到する微笑ましい一幕も。
かと思えば、親の老後を心配してNISAを勧めたところ、娘から「相続の手続きが面倒くさそうだから、やめてほしい」と一蹴されたという、令和の現実を映し出すような少し切ないエピソードも語られました。
一方で、10年前に義両親のアドバイスで資産を「金(ゴールド)」に換えた結果、大きな利益を得て頭が上がらない、という現物資産の強さを示す体験談は、多くの人の関心を集めました。
そして極め付きは、8000万円の貯蓄を持つ高齢の母親が、周囲に投資を勧められても「投資は好かん」と一言で断ったという話。
これには、インフレなど気にしない圧倒的な資産を持つ者の余裕と哲学を感じさせられます。
「投資?興味ないね」貯金オンリー勢の逆襲がヤバい!ポイントまとめ
さて、ここまでネット上で繰り広げられる「貯金vs投資」の熱きバトルを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
結局のところ、この問題に唯一絶対の正解はありません。
投資にはお金が増える可能性がある一方で、減るリスクも伴います。
貯金は大きく増えることはありませんが、元本が割れる心配はなく、安心感があります。
大切なのは、ネットの声に流されたり、誰かの意見を鵜呑みにしたりするのではなく、あなた自身が「どうしたいか」を考えることです。
- 自分の性格を理解する
少しでも資産が減ると夜も眠れないタイプ?
それとも、長期的なリターンを信じてドーンと構えていられるタイプ? - ライフプランを考える
いつまでに、いくらくらいお金が必要?
その目的のために、どんな手段が合っている? - リスク許容度を知る
最悪の場合、いくらまでなら資産が減っても生活に影響がない?
これらのことを自分自身に問いかけ、その上で「やっぱり私は貯金がいい」と思うなら、それは立派な一つの答えです。
もし「少しだけなら挑戦してみようかな」と思えば、月々1000円から始められる積立投資などを調べてみるのも良いでしょう。
一番やってはいけないのは、「よくわからないけど、みんながやってるから」という理由で、リスクを理解しないまま大きなお金を投じることです。
今回のネット上の大論争は、私たちに「自分のお金とどう向き合うか」を考える、絶好の機会を与えてくれたのかもしれません。